<2006.6.18>雨にも負けず
・・・雨のち曇り・・・
闇の中 急ごしらえで組み立てた 白いターブの屋根を 雨水が合体を繰り返し零れ落ち 地べたに敷き詰めた ブルーシート上で パタッ♪ポタッ♪ペタッ♪ と旋律を 奏で出した ”ふっ 矢張り落ちてきやがったか” 天気の 予報はさして悪くは無かった筈 この処何故か付き纏う雨 こんな日には 屋根付き宴会場とは実に有難いものだ 山肌を舐めるよう 下界へと下って行く雲は重々しく 夜明近くでも すっきりとした回復は望めそうに無い。。 身を起し 宴の名残を押し分け自分のカップを見つける すっかり溶けた氷に薄まった焼酎を口に 雲の流れを 見送った 随分遅い始動と成ってしまった今期 しかし今と成って ここに居れるだけで 幸せと感じられる 雨か?またそれも 良いだろう 強か呑み一日が過ぎれば其れは其れで楽しい |
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この数日間 愚図つき気味の天気でも渓の水量はさ程高くない しかしこの流域としては珍しく 割と新しい 釣り人の痕跡が砂地のあちら此方にくっきりと記されている 昔に比べすっかり浅く小さくなってしまった 淵の名残へと下手から忍び寄り 鞭のように撓らせ仕掛けを対岸壁に向け打ち付けた カチッ! 微かな音を 残し 2Bの錘に導かれ ポチャッ と水中に没して発泡の中をもがきながらラインのヨレを戻し 足を早め壁沿いに ひらきへと運ばれた 駆け上がり寸前に沈む一抱えばかりある白と黒い石の組み合わせ 魚の奴らはその中で 上流見据え待ち構えるか 発泡下で見送った餌に付いて下り その辺りで捕食反転するはずだ さぁ出て来い。。 |
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フッ! 蛍光色の毛糸目印が 流れに逆らうように 上流向け僅かに引き込まれる ”そらぁ来たよっこらせ” そんな間合いで呉れた大会わせ グネグネ 白っぽい 石の上で身を捩る魚体 ”あはっ こまいなぁ?” 竿を立て一気に抜き上げると 水面を割り足元まで跳び 砂地の上でドタバタ踊るのは 7寸上の居付き岩魚 何が起こったか理解出来ないような キョトンとした 眼で此方を見返した ああ今年もお前に逢えたのか |
![]() 即席宴会場での夜はふけて |
何時も移動に使っていた林道上は荒れている 落石 ズリ 谷抜けと 車を乗り入れるには難しい事だろう 下界を振り返ると 視界一杯広がる緑の中で 白く鮮やかに浮かび上がる前線基地が 早く撤退と呼んで居た |